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地方公務員拾遺物語 【第75号】
   〜庁舎内禁煙への道〜
                    2004/3/7

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このメルマガのコンセプトは、「地方公務員の雑談」。
これは、事実か虚偽か、フツーか特殊か。
すべて読者のご判断に委ねます。

■もくじ■
【1】庁舎内禁煙への道

【2】解説

【3】編集後記

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【1】庁舎内禁煙への道

庁舎管理はとある部長の管轄。
ある年、部長は会議の席上こう言った。

部長 「世の中の流れに合わせて、庁舎内での禁煙を実施しようと思う」
課長A(喫煙者) 「ダメだ!そんなこと耐えられるか」
課長B(喫煙者) 「住民だって、タバコを吸うんだ。喫煙者の苦痛がわからんのか!」
課長C(喫煙者) 「部長はタバコを吸わないから、そんな簡単に言えるんだ!」
課長's 「反対!反対!!」

そして、月日が流れ、部長は定年退職した。

次の部長 「そろそろ、世の中の流れに合わせて、執務室・会議室での禁煙を実施しようと思う」
課長A 「そんなことできるか!」
課長B 「イライラして、仕事にならんぞ!」
課長C 「部長はタバコを吸わないから、そんな簡単に言えるんだ!」
課長's 「反対!反対!!」

そして、月日が流れ、この部長も定年退職した。

さらに次の部長 「執務室・会議室での禁煙を全面禁止。これからの喫煙は、決められた場所のみにしようと思う」
課長A 「無理だ!」
課長B 「住民に苦痛を強いる方針には反対だ!」
課長C 「部長はタバコ・・・吸うよなぁ。なのに、どうして?昔から一緒に庁舎内禁煙に反対してきた仲じゃないか」
部長 「わかってんだろ。みんな住民の権利にカコつけて、庁舎内禁煙に反対してること。自分が吸いたいがために、タバコを吸わない人を苦しめていること」
課長's 「・・・・・・」
部長 「オレはこれから退職するまで絶対にタバコは吸わん。だから、せめておまえらも決められた場所で吸え」
課長's 「・・・はい。部長がそう言うなら。」

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【2】解説

自分に関係ない苦難を部下に押し付けても反発を喰らう。
しかし、トップが率先して苦難の道を選ぶなら、部下は必ずついていく。

そんな見本。

付け加えるなら、最後の部長が、一番人徳があったそうだ。
結局、組織は人間だってことですな。

おっと、続きを書き忘れた。

課長A 「禁煙か・・・部長も思い切ったな」
課長B 「いや、待てよ。『退職するまでタバコは吸わん』って、言ったんじゃなかったっけ?」

事務の女の子 「すみませ〜ん。来月、部長の定年退職の記念に、お花と記念品を贈ろうと思ってるんですけど、一口500円で、参加しませんかぁ〜」

課長's 「・・・・・・してやられた!!」

・・・人の上に立つ者には、知略も必要だ(笑)。

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【3】編集後記

京都でニワトリさんがインフルエンザで大量に死亡しているようです。

この事件で、最初に発見された農場だけでなく、ご近所にも広がったことが判明した時の知事の対応。

自衛隊への出動要請。
インフルエンザが確定していない農場へのニワトリ一斉処分命令。

非常に思い切った決断だったと思います。

京都といえば、全国随一の共産圏。
一部の人間の非難を受ける覚悟が必要だったでしょう。
それに、一歩間違えば、強権主義ととられかねない、危険な行動だったと思います。

この知事。
もともと京都には何の関係もなく、旧・自治省から京都府の副知事として派遣された人だったそうです。
日頃、良く言われることの少ない「天下り官僚」の一種すね。
しかし、自分が守らねばならない地域のために、信じることを行なおうという姿は、少なからず感動しました。

一刻も早い事態の収集をお祈りします。

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地方公務員拾遺物語 【第75号】 〜庁舎内禁煙への道〜
                    発行者:K.K.
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