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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 地方公務員拾遺物語 【第225号】 〜愛の鞭は罠の味〜 2007/1/14 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ■もくじ■ 【１】愛の鞭は罠の味 【２】解説 【３】編集後記 _______________________________________________________________________________ 【１】愛の鞭は罠の味 これは、職員組合の都道府県単位での総会でのこと。 とある市町村の自治体の職員組合の委員長。 役員と一緒に、若手で期待株の職員Ａくんを随行に連れて行った 議長 「では。何か、意見のある方は、挙手をお願いします」 ・・・と、いろんな自治体から、報告や意見発表がなされる。 職員Ａ 「へー。みんな積極的ですね」 委員長 「ははは。これが、組合活動というものだ。よし。ウチも、そろそろ手を上げるか」 職員Ａ 「意見発表するんですか？」 委員長 「ウチの伝統でな」 委員長が手を挙げると、議長の指名を受けた。 委員長 「○○市町村のＸＸです。様々な市町村の活動、大変参考になりました。」 一同拍手 委員長 「さて、当方からは、若い組合員の考えや活動をお聞きいただき、若者の立場から、わが組合に活力を吹き込んでいきたいと思います。では、Ａくん、お願いします」 一同拍手。 職員Ａ 「（・・・ええっ！聞いてませんよ！！）」 委員長 「（もう、言ってしまった。拍手ももらったことだ。あきらめろ）」 職員Ａ 「えー。ただいまご紹介いただきました。○○市町村のＡです。私たち、若い組合員は・・・」 組合総会の終了後・・・ 職員Ａ 「ひどいじゃないですか、突然、罠にはめるような・・・」 委員長 「ウチの伝統だ。予測していなかった事態を、うまくまとめたな。上出来だ」 職員Ａ 「はぁ・・・」 委員長 「みんなの前で、できるヤツだということを、見せつけたんだ。お前、絶対、出世するぞ」 職員Ａ 「大恥かかなくてよかったですよ・・・」 委員長 「新人なんだから、失敗しても、誰も評価なんて下げんよ。まぁ、愛の鞭だ」 職員Ａ 「・・・って、楽しんでませんでした？」 委員長 「・・・（ニヤリ）」 ______________________________________________________________________________ 【２】解説 いや、よく考えると、なんとも部下思いな鍛え方です。 ダメでもともと、成功すれば評価アップ。 まぁ、職員Ａ氏にとっては、大変だったんでしょうが。 実際、この職員Ａ氏。 この委員長や当時の役員が職場で出世した後、しっかりかわいがられて、同期の中でも、かなり早いうちに管理職へ登用されたそうです。 ______________________________________________________________________________ 【３】編集後記 一部の自治体では、職員組合の役員をすることが、出世の妨げになるようなところもあるそうです。 しかし、この自治体の場合、職員組合の役員から逃げてると、 「職員組合の役員ぐらいできんヤツに、管理職が務まるか」 ・・・と、逆に、管理職としての適性を疑われたりしたようです。 Copyright (C)KK 2002-2007 All Rights Reserved.
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