since 2002/9/20



_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

地方公務員拾遺物語 【第203号】
   〜O157vs残留塩素〜
                    2006/8/13

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

このメルマガのコンセプトは、「地方公務員の雑談」。
これは、事実か虚偽か、フツーか特殊か。
すべて読者のご判断に委ねます。

■もくじ■
【1】O157vs残留塩素

【2】解説

【3】編集後記

_______________________________________________________________________________

【1】O157vs残留塩素

とある夏、病原性大腸菌O−157が大流行した。
保健所は指導に乗り出した。
今日の指導は、公営のプールなのだが・・・

保健所 「ということで、プールの水を媒介として、大量の感染者を出す場合が想定されます。十分な注意をお願いします」
職員A 「あのー。具体的にはどのように・・・」
保健所 「水質管理が基本となります」
職員B 「法令に基づいて、塩素消毒を行なってますよ」
職員A 「遊離残留塩素濃度が0.4mg/l以上、1.0mg/l以下が基準ですので、余裕を持って0.7mg/l±0.2mg/lを目処に調整しています」
職員B 「アレでしたら、ギリギリの1.0mg/lまで上げましょうか。ちょっと、子どもには塩素がキツいかもしれませんが」
保健所 「適切な濃度であることが必要です」
職員A 「んじゃ、今のまま、0.7mg/l±0.2mg/lでいいですか?」
保健所 「O−157に対しては、十分な安全性で望むべきです。しかし、遊泳者の健康に留意することが必要です」
職員A 「えー。具体的には、どうしましょうか?」
保健所 「現地に照らし合わせて、適宜適切な管理を望むものです。以上」
職員A 「・・・」
職員B 「あー。つまり、指導はしたから、後はおまえらの責任だぞ・・・と」
保健所 「・・・じゃ、次のまちに行きますんで」
職員A 「何しに来たんですか・・・」

______________________________________________________________________________

【2】解説

いわゆる「上からの指導」の悪い例。
具体的指標を示さずに、注意喚起だけして帰るというパターン。

何か問題があった時、注意をしたという指導責任のクリアができる。
また、問題がなければなかったで、「指導の成果」を報告できる。

んじゃ、下の人間はどうしろと・・・

______________________________________________________________________________

【3】編集後記

これが、この程度の問題で済んでいればいいのですが、もし、自衛隊の防衛出動などで、
「発砲は制限するが、適宜適切な場合にのみ許可する」
・・・とか、言われたら、どうすんですかね?

命がけで仕事して、上の都合が悪ければ、現場が全責任を背負わされるなんてことになりかねません。

一事が万事でありませんように。

Copyright (C)K.K. 2002-2006 All Rights Reserved.

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

■このメールマガジンは、下記のシステムによって配信されています。
 まぐまぐ http://www.mag2.com/
■このメールマガジンは、受信者個人の責任においてお楽しみ下さい。
 当メールにより生じる損害等について責任は負いません。
 もちろん、行政訴訟・損害賠償等の証拠になるものではありません。
■このメールマガジンの内容の無断転載を禁止します。

地方公務員拾遺物語 【第203号】 〜O157vs残留塩素〜
                    発行者:K.K.
                     http://kkmmg.fc2web.com/
登録・解除はこちらから
http://www.mag2.com/m/0000098486.htm

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/





Copyright (C)KK 2002 All Rights Reserved.


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送