_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 地方公務員拾遺物語 【第149号】 〜自衛隊に・・・〜 2005/7/31 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ■もくじ■ 【1】自衛隊に・・・ 【2】解説 【3】編集後記 _______________________________________________________________________________ 【1】自衛隊に・・・ 繁華街を歩く二人の若者。 その背後から近付く男。 そう、彼は自衛隊の勧誘員。 現場で働く隊員を確保するため、日夜、若者に声をかけ続ける・・・ 勧誘員 「やぁ。私、こういう者だけど(中略)自衛官にならないか」 若者A 「あ、いや、ボク・・・」 若者B 「あ、お疲れさまです。いや、私、就職先に、自衛隊も考えてたんですよ」 若者A 「え?おい・・・」 勧誘員 「じゃあ、少し、話でも・・・」 若者B 「いえ、実は、私たち、次回の公務員試験で、防衛庁二種採用(大学・短大卒の事務方)を目指しているんです」 勧誘員 「え!?」 若者B 「がんばって勉強しますので、合格したら、どうぞよろしくお願いします」 勧誘員 「あ・・・そうですか。いや、もし、気が向いたら隊員での就職も考えてくださいね」 若者B 「はい。では、失礼します」 勧誘員が立ち去った後・・・ 若者A 「おまえ、国家試験を受けるのか」 若者B 「いや。ああ言うと、彼の顔を立てながら、断れるだろ」 若者A 「・・・」 ______________________________________________________________________________ 【2】解説 ごめんなさい。 私が勧誘を断るのに使っていた手段です。 ・・・というか、本当に受験するつもりでした。 さて、同じ省庁の国家公務員ながら、自衛隊の採用方法はいくつかに分かれます。 1.いわゆる公務員試験を受けて、事務方として採用されるパターン。 2.地方連絡所で、いわゆる「兵隊さん」として採用されるパターン。 3.例外的に「受験」して、採用されるもの(数種類)。 街角で勧誘しているのは、2.のパターンです。 1.のパターンは、結構難関。 普通の国家公務員になるのと、全くかわりありません。 ちなみに、事務方といえど、それなりの訓練は受けます。 国家二種で防衛庁に採用された知人の女性(当時、20歳)は、 「研修合宿初日、夜中の2時に緊急呼集。そのあと深夜マラソン。乙女のすることじゃないよ・・・」 ・・・なんて、ボヤいていました。 2.のパターンでは、18歳以上(27歳未満)の身体壮健な若者で普通に一般常識があれば、基本的に採用されます。 しかし、この平和な日本で、「兵隊さん」の確保は、非常に困難。 地方連絡所の勧誘員の苦労は、並大抵ではありません。 がんばってください・・・ ______________________________________________________________________________ 【3】編集後記 昔、防衛庁の一部で流行した替え歌。 中森明菜「少女A」のふしで歌ってください。 無職少年を見つけるたびに カツ丼食わせて自衛隊に入れるの 思わせぶりにミサイル買って きっかけぐらいはソ連につくってもらう いわゆる普通の軍隊なんだわ 世界の軍備を知らなすぎるのあなた 税金食うのはしかたないけど 似たようなことどこでもしているのよ 自衛隊 自衛隊 軍備に見えても災害救助 自衛隊 自衛隊 私は右翼と関係ないわ 特別じゃないどこにもいるわ ワ・タ・シ自衛官 私、初めて聞いた時には、大爆笑しましたよ。 しかし、よく考えると、シニカルですね・・・ ところで、 > 私は右翼と関係ないわ ・・・というフシですが、ちと、補足。 意外に思われるかもしれませんが、いわゆる右翼団体の9割は、基本方針として自衛隊違憲論、もしくは自衛隊解体論をとっています。 イメージと現実は、違うもんです。 もちろん、左翼団体も、自衛隊違憲・解体論が中心です。 また、いわゆる右翼団体のほとんどは、自衛隊解体と同時に、国民軍の創設をうたっています。 そして、意外なことに、左翼団体の多くにもその傾向が見られます。 かなり早い時期に武力革命を放棄したはずの日本共産党でさえ、1990年代末期まで、党の基本方針で、自衛隊解体・国民軍の創設をうたっていました。 つまり、自衛隊を受け入れているのは、フツーの一般人なんですね。 Copyright (C)KK 2002-2005 All Rights Reserved.
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