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地方公務員拾遺物語 【第134号】
   〜秘書のお仕事【ボディガート編】〜
                    2005/4/17

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このメルマガのコンセプトは、「地方公務員の雑談」。
これは、事実か虚偽か、フツーか特殊か。
すべて読者のご判断に委ねます。

■もくじ■
【1】秘書のお仕事【ボディガート編】

【2】解説

【3】編集後記

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【1】秘書のお仕事【ボディガート編】

それは、4月1日の人事異動のこと・・・

人事課長 「Aくん。今日から、キミには秘書担当を命ずる。秘書嬢の○○さんとともに首長を補佐し、守ってください」
職員A 「はいっ!」

職員Aは、思った。

職員A 「首長を補佐し、守るって・・・?そーいや、ウチの自治体、男の秘書ポストがあるよな。市町村長といえども、やっぱり政治家。暴力団とか、ヤバい連中対策なのかなぁ・・・?」

職員Aは、その日の夜、スポーツジムで一汗かき、書店で護身術の本を購入し、自らの気持ちを引き締めた。

そして翌日、職員Aは、秘書として初登庁した。
張り詰めた気持ち。
いつもより、30分早く席につき、首長の部屋の鍵を開けようとした・・・のだが・・・

hyunn・・・hyunnn・・・
職員A 「なんだ、首長の公室から聞こえるぞ?この音は・・・」
hyunn・・・hyunnn・・・
職員A 「おかしい?首長公室のドアが空いている?」
hyunn・・・hyunnn・・・きぇぇぇぇ!!
職員A 「なんなんだぁ?」

職員Aは、恐る恐る、首長公室のドアを空ける。
そこには、さわやかに汗をかきつつ、木刀を振り下ろす首長の姿。

首長 「いやぁ。Aくんか、キミも、朝、早いねぇ」
職員A 「はぁ・・・って、一体、何を?」
首長 「うん、政治家たるもの、健康第一だ。毎朝の稽古は欠かせんよ、あと、毎週1回の柔道とな」
職員A 「はぁ・・・」
首長 「剣道は我流だが、これでも柔道は黒帯なんだぞ」
首長 「(小声で)ボディガードは不要のようですね・・・」
首長 「ん?何か言ったか?」
職員A 「いえ、何も・・・(溜息)」

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【2】解説

秘書の仕事は、首長を補佐し守ること。
実際、都道府県知事クラスとなると、SPか秘書だかわからないようなメンバーに守られています。
しかし、まぁ、並の自治体では、秘書がいるだけで上等。
しかも、他の業務と兼任の場合がほとんどです。
もちろん、SPの役目まで、求められることはありません。

ただ、時々、市町村長でも、こーいうツワモノがおられるようで・・・(苦笑)。
まぁ、戦前・戦中の生まれの政治家は、青年団や消防団の活動で、自分の信念や人脈をつちかってきた人も多いようです。
このくらいでないと、人から一目置かれる存在にはなれなかったのかもしれませんね。

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【3】編集後記

私の仕えたある首長は、晩年、とある政策目的のため、周辺自治体の要として、大活躍していました。
もちろん、上級官庁や、地方政治家からも、一目置かれる存在でした。
しかし、任期最後の1年で体を壊し、入院。
反対勢力との最後の戦いを果たせずして、首長の座を降りることとなりました。

彼のブレーンで、彼と同時期に役所を退職したある幹部職員は、
「オレたち役所の職員一人が抜けても、役所は困らない。
首長一人いなくても、住民は困らない。
でもな、リーダーがいなければ、できないことってあるんだよな」
・・・と、話していました。

また、この幹部職員、首長のブレーンであっただけでなく、首長の後継者と目されていました。
しかし、彼もまた、退職寸前に体を壊し、長期入院。
「首長が病院に出勤しているようじゃ、自治体は前に進まないんだよ」
・・・との言葉を残し、首長選挙出馬を取りやめました。

政治家は、我々が考えている以上に、心身に負担をかける職業です。
政治家を志している人は、それを十分に認識しておいてください。

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