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地方公務員拾遺物語 【第129号】
   〜軍服反対〜
                    2005/3/13

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このメルマガのコンセプトは、「地方公務員の雑談」。
これは、事実か虚偽か、フツーか特殊か。
すべて読者のご判断に委ねます。

■もくじ■
【1】軍服反対

【2】解説

【3】編集後記

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【1】軍服反対

これは、教育委員会での会話・・・

委員A 「中学校の詰襟制服なのですが、ブレザーに変更しませんか?」
委員B 「唐突に、どうしてですか?」
委員A 「詰襟は、元来、軍服です。今の教育には馴染みません」
委員B 「そんなもんですか?」
委員A 「詰襟は、軍国主義教育の遺物ですわ。セーラー服も、海軍の制服でしょ?廃止すべきだと思います」
委員B 「はぁ」
委員C 「それはともかく、詰襟って、冬に、他の衣類とあわせづらかったですなぁ」
委員A 「ブレザーでしたら、中にカーディガンなんていかがですか」
委員B 「あのー」
委員A 「はい?」
委員B 「カーディガンも、元々、軍服なんですが・・・」
委員A 「え?」
委員B 「ついでに、あなたが、今日、着てきたトレンチコートも・・・」
委員A 「え?え?」
委員B 「なんか、軍隊だからダメってことでしたら、なんか、細かいことになりそうですが・・・」
委員A 「・・・・・」
委員C 「・・・ま、親御さんの買い替えの負担もありますから、今回は見送りということで」
委員A 「はぁ・・・」

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【2】解説

このネタ、ウチの近所の自治体での話を脚色したもの。

詰襟学生服の起源は、もちろん軍服。
あの特徴的に堅く立った襟は、軍刀の攻撃から、急所を守るためのものです。

さて、前開きのセーターを、一般にカーディガンと呼びますね。
このカーディガンを発明したのは、イギリスの第七代カーディガン伯爵将軍(1797〜1868年)です。
この将軍は、フローレンス=ナイチンゲール(1820〜1910年)の医療活動で有名なクリミア戦争(1853〜1856年)で指揮をとった人です。
(余談ですが、戦争は英国側が勝ちましたが、カーディガン伯爵本人に限って言えば、ボロ負けしています)
この服、戦場での負傷時、すぐに脱がせて治療できるよう、前面にボタンを付けたセーターを部下に使用させたことがはじまり。
後に、彼の名前が、この前開きのセーターの名前になったそうです。

冬の定番、トレンチコートも、元は軍服。
第一次世界大戦の際、英国陸軍がトレンチ(塹壕)の寒さをしのぐために作らせた、防水上着だそうです。
最初に作ったのは、バ○バリー社とアクアスキュ○ム社だったかな?
どちらも現在も有名ブランドですね。

日本で軍服といえば、カーキ色の詰襟に釣鐘マントの陸軍将校か、白い詰襟の海軍将校のイメージがありますね。
結局、そういう、比較的身近な軍国主義のイメージが、嫌がられるのかな?
で、海外の軍服は、見慣れないから、そのままOK・・・みたいな。

軍隊というものは、戦時、純粋に合理的なことが優先されるようで、その中から生まれた合理的なものは、日常生活に広く利用されます。

衣類ではありませんが、電子レンジもそう。
アメリカのパーシー=ルバロン=スペンサー博士(1894〜1970年)が、第二次世界大戦で使用された軍用レーダーの技術を転用させたものですね。

ですので、
「軍隊が起源だから、使用してはいけない」
・・・などというのは、ナンセンスです。

特に、地方自治体で軍隊の話が出てくる時は、個人の政治的信条・主張にはじまる話が多くなります。
そんなことで、住民に余計な出費をさせるのは、いかがなものかと考えてしまいます。
いや、制服が変ると、兄弟姉妹でお下がりが使えないでしょ?
ま、とにかく、合理的な理由で、議論してほしいと思います。

私は、中学、高校ともに詰襟学生服でしたが、その格好で、昼休み、バレーボールやサッカー、殴り合いのケンカもたしなみました。
特段、動きづらいとか、不便だとか、思ったことはありませんでした。
もちろん、詰襟制服の学校だからといって、非・民主的な教育を受けた覚えはありません。
ただ、中学から高校に上がる時、制服を買い替えずにすんだことは、よかったと思っています。

もっとも、ブレザーの制服には、少々憧れましたが。

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【3】編集後記

ちなみに、私は宝塚歌劇が大好きです。
「ベルサイユのバラ」なんて、特に。
ですので、軍服OK、心情的には全然問題なしです。



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地方公務員拾遺物語 【第129号】 〜軍服反対〜
                    発行者:K.K.
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