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地方公務員拾遺物語 【第127号】
   〜卑怯者〜
                    2005/2/27

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このメルマガのコンセプトは、「地方公務員の雑談」。
これは、事実か虚偽か、フツーか特殊か。
すべて読者のご判断に委ねます。

■もくじ■
【1】卑怯者

【2】解説

【3】編集後記

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【1】卑怯者

とある役所に、一人の男性がやってきた。
どうも、難しい相談があるらしい。

男性A 「実は、〇〇地区に△△を建設したいのですが・・・」
職員B 「△△って・・・はっきり言いますが、思いっきり迷惑施設ですね」
男性A 「ええ。わかっています」
職員B 「まず、地元住民の理解が得られません」
男性A 「それは、私どもが、責任を持って理解を得ます」
職員B 「次に、各種規制がありますので、申請の段階で、問題が多いと考えられます。具体的には、□□や☆☆のほか、かなりの数にのぼります」
男性A 「そういった課題は、ひとつひとつ解決していくべき問題だと思います」
職員B 「正直、当方としては、非常に問題があると考えます」
男性A 「迷惑施設ではありますが、社会にとって必要なものです」
職員B 「それは理解できますが・・・」
男性A 「住民と真摯に話し合い、問題を解決することで、この施設は、地域住民と共存できると考えます」
職員B 「・・・」
男性A 「従業員は地元から雇用し、施設の一部を解放することで、住民のためのささやかな地域インフラとなることもできるはずです」
職員B 「しかし・・・」
男性A 「具体的な問題点をご指摘ください。次にお邪魔する時までに、対応策を考えてきます」

男性Aは立ち去り、数日後、いくつかの提案を持って、役所を訪れた・・・

男性A 「・・・ということで、これらの問題を解決することによって、各種の申請や規制をクリアできるのではないかと考えます」
職員B 「たしかに、書類上はクリアできますね。しかし、ウチとしましては、地域住民の同意が最重要課題となりますので・・・」
男性A 「大丈夫です。我々も、それが一番重要だと考えています。住民に、よかったと思われる事業を行いたいと考えています」
職員B 「そこまで、真摯に考えておられるのでしたら、大丈夫かもしれませんね」
男性A 「とにかく、最終結論としては、地域住民の同意さえあれば、役所としてはGOサインを出せるというわけですね」
職員B 「100%とは言えませんが、可能ですね・・・」
男性A 「わかりました。また、来ます」

男性Aの真剣な態度に、少し感銘を受けた職員B。
そして数日後、確かに男性Aは役所に来た。
今度は、デモ隊をつれて・・・

男性A 「役所は、△△の建設を容認しているぞー」
デモ隊C 「容認はんた〜い」
男性A 「役所は迷惑施設建設業者の肩を持つなー」
デモ隊 「△△建設反対〜」
男性A 「役所は住民より業者の事業を優先してるぞ〜」
デモ隊D 「住民第一の行政を行え〜」

職員B 「なんなんだ、アイツ・・・」
職員E 「Bさん。今、〇〇地区に△△を建設したいという業者さんが、窓口に相談に来られてますが・・・」
職員B 「なに?んじゃ、あの男はなんなんだ」
職員E 「プロ・・・ですな」
職員B 「ぐ・・・卑怯な・・・」

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【2】解説

今回のメルマガは、住民運動の闇の部分。

わからなかった人のために、今回登場の男性Aの行動を、簡単に解説すると・・・
1.迷惑施設の建設計画をかぎつけた
2.反対することにした
3.建設業者を装い、役所で情報収集を行った
4.職員から業者に同情的な言葉を引き出す
5.↑をもとに、役所は業者寄りとの情報をでっちあげて、住民をたきつけた
6.全ての行動は、反対運動を有利に進めるように仕組んだものである
・・・てな、感じです。

目的のためには、手段を選ばず。
役所と事業者が結託した「悪」であると、住民に思い込ませることで、役所と事業者が「住民の敵」と、明確化させる。
住民を団結させ、自分が先導することで、反対運動を強化する。

住民参画の概念が発生する以前、こんな卑怯な「住民運動」のやりかたがあったこと。
事実のひとつとして、覚えておいてください。

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【3】編集後記

ちなみに、今回のネタ。
いつも以上に誇張して書いていますので、念のため。

しかし、役所も、相手の身元確認くらいしろよな・・・

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地方公務員拾遺物語 【第127号】 〜卑怯者〜
                    発行者:K.K.
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